壬生寺

壬生寺

 壬生寺は、天台宗の高僧円仁 (慈覚大師じ かくたいし)の誕生地と して伝えられています。円仁を祀る大師堂は、貞享3 年(1686) 日光輪王寺門跡の命を受けた当時の藩主三浦 直次により建立され、 皇室の仏師による円仁像が安置 されています。現在の本堂は、寛永2年(1625) 東京上 野の寛永寺に建立された建物を大正2年(1913)に移築 したものです。この建物は、天台宗学問所勧学寮とし て利用されていたもので、 大正大学の前身にあたります。

壬生寺
 境内には、円仁誕生の「産湯の井戸」があります。

壬生寺
 大師堂は、天台宗の基礎を築いた平安時代 の高僧、 慈覚大師じ かくたいしを祀っています。 このお堂は、貞享三年(1686)日光山輪王寺の願いにより壬生城主 三浦壱岐守直次みうらいきのかみなおつに よって建立されました。現在、建立時の棟札 が当寺に保管されています。 屋根は入母屋造りの桟瓦葺で、内部の格天井には菊花紋が色違いに描かれています。ま た寸法は正面三間、側面二間、向拝一間となっています。 大師堂は彫刻類の飾りは一切なく簡素です が、格調の高い建物であるとともに、江戸中 期に建造された町内に残る唯一の建造物です。