瀧水寺
山王權現御由結緒
当山御安置の山王権現は、滋賀県大津市の日吉
大社を本社とする信仰である。信仰の起源は、平
安時代に伝教大師最澄上人が、比叡山に延暦寺を
建立した際、一帯で古くから信仰されていた神々
を延暦寺の鎮護神・護法神として敬い「山王」と
呼んだのである。
これは当時中国の「随時代」に天台山国清寺に山
王祠が祀られていることにならったものである。
仏教風に「山王権現」「日吉山王」と呼ばれるよ
うになり、天台宗の隆盛に合わせて神の権威もま
た上昇した。
天台宗の教学と日吉の神への信仰を結合した
「山王神道」が平安時代後期から鎌倉時代に確立
し、天台の根本経典である「法華経」に基づき、
やがて本覚思想の影響で、神と仏の地位が同等に
なった、山王神は釈迦の垂迹とされたのである。
しかし明治時代「神仏分離令」によって、神と
仏が分離され山王神は、山王権現となったのであ
る。 平安時代より京都の鬼門を守り続けてきた方
位の社の為、方位除災・鬼門除け・魔除け等に、ご
利益がある。
南無大恩教主釈迦牟尼如来三反
宝号
南無山王権現
おん。きゃらけいじばりや。
山王権現真言
はらはた。じゅちまやそわか。
平成二十一年七月 吉祥日
延寿山真光院瀧水寺
第五十八世 僧 正 孝 道 代
残念ながら、本堂は改築中であった。2019年8月