巌流島
古代伝説
本州と九州の間は陸続きでその下に潮の流れる穴があったが
長年の浸蝕と地殻変動によりいつの時代にか陥没、その流れた
土壌が船島となったと平田篤胤説を公表、それまでは本居宣長
の『古事記伝』に書いた「土壌が流れて引島に」や大同小異の
伝説があった。
島名は、下関側で「舟島(現在は船島)」、小倉側で「向島」
と、それぞれ違った呼び方が受け継がれることになる。
慶長17年(1612)4月13日 (12・14日説あり)
宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘
嘉永2年(1849) 7月
吉田松陰が下関周辺を視察。巌流島に上陸。 小次郎の墓に参り
「近くの山に二郎兵衛がからいどあり」と書き遣している。
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明治43年(1910)10月31日
「佐々木巌流の碑」が島に建立される。
大正10年(1921)11月2日
斉藤茂吉が渡欧の途中に島へ渡り、
「わが心いたく悲しみこの島に命おとしし人をしぞおもふ」
など歌三首と随筆「巌流島」を残す。その後、斉藤茂吉と
菊池寛が武蔵と小次郎の大論争を展開。
昭和30年(1955)
巌流島の住民がピーク時約30軒になる (50軒近いとの説あり)
昭和46年(1973) 4月
島に残っていた老人一人が島を去り、居住者ゼロとなる。
昭和6年(1987)10月4日
巌流島いっぱいに篝火を焚きアントニオ猪木とマサ斉藤の
プロレス「夜のデスマッチ」興行。
平成2年(1990)9月30日
巌流島にて岡山県大原町 (武蔵出生地説)と福井県今立町 (小次郎誕生地説)が、
下関・熊本両市長立会いのもと、 姉妹縁組に調印。
平成15年(2003)
巖流島整備事業完工。
小次郎像(原型寄附・村重勝久)
武蔵像(デザイン・広瀬直樹)の設置。
浮き桟橋・釣りデッキ 人工海浜の整備。
歴史に触れる観光地としての歩みを始める。
NHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」放映
佐々木小次郎像 松岡昌宏 除幕(平成14年12月1日)
宮本武蔵像 市川 新之助 除幕(平成15年4月14日)
遅れてやってきた武蔵は、櫂の木刀をひっさげ素足で船から降り立った。
小次郎は待ち疲れていた。小次郎はいらだち、刀を抜き放ち、鞘を海中に投
捨てた。武蔵が近ずくとともに、刀を真っ向に振り立て、眉間めがけて打
ちおろした。同時に武蔵も櫂の木刀を打った。その木刀が小次郎の額にあた
り、たちどころに倒れた。小次郎の打った刀はその切先が武蔵の鉢巻の結
び目に触れ、鉢巻は二つになって落ちた。武蔵は倒れた小次郎を見つめ、ま
た木刀を振りあげて打とうとする瞬間、小次郎が刀を横にはらった。武蔵の
袴のすそを三寸ばかり切り裂いた。が、武蔵の打ちおろした木刀は、小次郎
の脇腹、横骨を打ち折った。 小次郎は気絶し、口鼻から血を流した。 武蔵は
手を小次郎の口鼻にあてがい、死活をうかがい、一礼して、立ち去った。
(「二天記」より要約)
小次郎の唇に、微かな笑みが浮んだ。 そして、まだ見開いたままの小次郎の
両眼から、急に、生きている光が失せていった。激しい声をあげて、新之丞
が泣き出した。小谷新右衛門が立ち上って、海のほうを睨んでいた。
ぎらぎらと光る海を、武蔵の小舟は東へ向って流れを変えた潮に乗り、
下関のほうへ、ひた走るように影を小さくしている。
東馬は、静かに小次郎の瞼を閉じた。まだ固くつかんだままの小太刀を.
その右手から放そうとして気がつくと、小次郎の左手は、小さな黄色い花を、
そっと摘むような形をしていた。あの、浜ぐるまの花であった。
(村上元三「佐々木小次郎」より抄出)
資料・写真等 絹の道の会編「しものせき・人・物語」第四集より
下関市
伝馬船
この伝馬船は、下関市の山陰方面で
使用されたものですが、武蔵が
伝馬船に乗って巌流島に渡たり、
小次郎と戦ったその当時をしのんで
いただくことをイメージして設置
していますので、船に乗ったり、触った
りしないで下さい。
巌流島奉行 下関市長
佐々木巌流之碑
これは、明治四十三年(1910)に船島の
開鑿工事(工期1908〜1910)が
完了したのを記念して建てられた碑です。 はじめは、島の中央に建てられていましたが
いつの頃かこの場所に移されました。
いまでも佐々木巌流を偲び、手を合わせる
方が途絶えません。
本体・自然石 高さ・120cm幅・65cm厚さ・45cm
台座の高さ・100p
巌流島奉行 下関市長
森重香代子 歌碑
この島に
二人降り立ち
闘ひし
むかしの男
恋ほしかる
かな
龍馬と
お龍
巌流島に上陸?
巌流島は、慶長17年 (1612年)4月13日、 宮本武蔵 と佐々木小次郎の決闘の地
として広く知られていますが、 実は坂本龍馬の逸話も残されています。
慶応3年(1867年)春、下関 (本陣 伊藤邸) に世帯を構えた坂本龍馬とその妻お龍。
ある夜、巌流島にこっそりと渡り、花火を打ち上げたと、
後年、お龍が語っています。
どこで花火を上げたかは皆様の想像にお任せいたします。 (説明板より)
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