住吉神社

住吉神社

 住吉神社は 『延喜式えんぎしき』 (延長5(927)年に完成)の 神名帳じんみょうちょう明神大社みょうじんたいしゃ としてその名が見える式内社で、筑前国の一の 宮、旧官幣小社かんべいしょうしゃで ありました。祭神は底筒男命、中筒男命、表筒男命です。 平安時代には朝廷からの奉献を受けたこ とが記録に残され、古代から国家鎮護や船舶守護の神として信仰されてきました。 また、中世には和歌の神としても 敬われ、著名な連歌師れんがし である宗祇そうぎも ここを訪れています。
 このような長い歴史をもつ住吉神社には多数の貴重な文化財が残されています。 まず、国指定重要文化財である「住 吉神社本殿」(図1)は元和9(1623)年に初代福岡藩主黒田長政が再建したもので、この建造物は、 住吉造と呼ばれる建 築形式です。梁間2間、桁行4間の規模をもち、 切妻造妻入きりづまづくりつまいり の構造に、檜皮葺ひわだぶきの屋根 を特徴としています。 また、社務所別館の南側には昭和13(1938)年に建築された福岡市指定有形文化財 「住吉神社能楽殿のうがくでん」 (図1・写真)が あります。鎌倉時代以降の住吉神社の歴史を知る上で貴重な「住吉神社文書」や鎌倉時代末の 歌集である 「松花和歌集巻第五しょうかわかしゅうかんだいご」 の古文書も同様に市の有形文化財指定を受けています。また、 「銅戈どうか」六口や 「銅矛どうほこ」 五口(写真2)は福岡 県指定有形文化財で、いずれも弥生時代に我が国で製作された青銅製の祭器ですが、出土した 状態や場所は不明です。
 なお、神社は現在、内陸に位置していますが、中世の終わり頃までは、博多湾がこの一帯まで 大きく湾入しており、 当時は河口に突き出した場所に立地していました。

住吉神社
  古代力士像
開運・立身出世
当社は相撲とご縁が深く、相撲の神様 としても広く崇敬を集めております。 製作は日本を代表する人形師であり、 また彫刻家でもある中村信喬、弘峰氏 親子によるものです。
筋肉隆々とした勇ましい姿をしており 古代力士の手相には「力」という字が 描かれています。
力士像に触れてお力をお受けください。
 
住吉神社