蕉風発祥の地
![蕉風発祥の地](IMG_6907.jpg)
蕉風発祥の地
この地は貞享
元年(1684)の冬、芭蕉が「野ざらし紀行」の
旅の途中 名古屋に立ち寄り、岡田野水、
山本荷兮、
坪井杜国、
加藤重五ら
土地の青年俳人らと、七部集の第一集「冬の日」
の歌仙を興行したところである。
この「冬の日」こそ芭蕉がことばの遊戯でしかなかった俳諧
を、初めて芸術の領域まで向上させたといわれた句集で、
この歌仙を興行した場所を「蕉風発祥の地」とよんでいる。
その場所は「宮町筋久屋町西入南側」、現在のテレビ塔東北の脚のあたりと推定される。
![蕉風発祥の地](IMG_6906.jpg)
蕉風発祥之地
笠は長途の雨にほころび紙衣はとまりとまり
あらしにもめたり、佗つくしたるわび人我さへ
あはれにおぼえける、むかし狂歌の才士此国に
たどりし事を不図おもひ出て申侍
狂句こがらしの身は竹斎に似たる哉 芭蕉
たそやとばしたる笠の山茶花 野水
有明の主水に酒屋つくらせて 荷兮
かしらの露をふるふあかむま 重五
朝鮮のほそりすすきのにほひなき 杜国
日のちりぢりに野に米を刈る 正平