秩父路と芭蕉句碑
![往還道の標柱](IMG_2073.jpg)
秩父路には国道299号線や245号線、秩父甲州往還道がある。早春、
まだ雪が残っている秩父路を歴史を感じながら散策する。
・・・
![諸の翁塚](IMG_2061.jpg)
この句は浦山川と橋立川の合流する地点近くの
諸下橋わきに建てられて
いたものであり、秩父甲州往還が浦山川を渡り、さらには札所二九番の巡礼道へとつながる場所である。
”草臥れて 宿かる頃や 藤の花”
この句は句集「
猿蓑」に収録されており、貞享五年(1688)の作である。芭蕉が大和行脚の
際、旅の疲れを感じ宿にたどり着くと、そこには藤の花が咲き乱れていたという、晩春の旅情を句にしたものである。
… (説明板より)
![諸の翁塚](IMG_2070.jpg)
![上田野の翁塚](IMG_2084.jpg)
旧秩父甲州往還はこの句碑のある道下り、安谷川を渡って日野に通じていた。
この界隈は往還道の当時の面影を残す数少ない場所の一つである。
安政二年(1855)に建てられたこの碑には次の句が刻まれている。
”むかし幾計 秩父殿さへ すまふとり”
芭蕉句集によるとこの句は元禄四年(1691)の作である。秩父殿(畠山重忠)が「長居」
という相撲取りを負かした話(古今著文集)を芭蕉がうたったものと思われる。… (説明板より)
![上田野の翁塚](IMG_2083.jpg)
![臨済宗要光山観音寺](IMG_2152.jpg)
”しずかさや 岩にしみ入る 蝉の声”
大正13年建立 (説明板より)
![臨済宗要光山観音寺](IMG_2142.jpg)
![長福寺](IMG_2131.jpg)
埼玉県最古の芭蕉句碑。
”寒菊や 粉糠のかかる 臼の端”
![長福寺](IMG_2132.jpg)
![十輪寺](IMG_2098.jpg)
”梅か香に のつと日の出る 山路かな”
![十輪寺](IMG_2088.jpg)
![中島不動尊](IMG_1909.jpg)
不動尊裏の滝を見るかのように新旧の句碑が並んで建つ。
”歌よみの 先達多し 山櫻”
![中島不動尊](IMG_1906.jpg)
![萬福寺](IMG_1917.jpg)
”ともかくも ならてや雪の 枯尾花”
![萬福寺](IMG_1916.jpg)
![観音院](IMG_2005.jpg)
本堂の右側の案内板からさらに登った東奥の院の脇に建つ。
”清く聞かん 耳に香たいて 子規 (香塚)”
![観音院](IMG_2002.jpg)