西明寺

西明寺

 獨鈷山普門院西明寺とっこさんふもんいんさいみょうじ
   益子焼で有名なこの町に西明寺という寺がある、獨鈷山(とっこさん)の 南斜面中腹にある。山号は獨鈷山。院号は善門院。本尊は十一面観音で、 坂東三十三箇所第20番札所である。
栃木県指定天然記念物 西明寺の椎林叢19本
シイはブナ科の暖地性常緑高木である。参道の階左右にみられるこれらの巨木は、 最大のもので樹高23メートル目通周目37メートルもありこの境内をより荘厳なもの にしている。

西明寺
 楼門
国指定重要文化財 西明寺楼門
 この楼門は 延徳元年(1489)に着工し10年を要して完成したものと伝えられる。 屋根は茅葺きで入母屋造りである。斗供や墓設等に 室町時代の特設がよく表われており又唐様の形状をよく残した貴重なものである。
 
西明寺
 栃木県指定有形文化財(建造物)西明寺本堂
この本堂は五間四方寄棟造りで屋根は茅葺き形銅板葺きである。前面一間が 吹き抜きとなっている。元来室町時代の建造であったが江戸初期の火災で焼損し 元禄15年(1702)に再興 されたものである。彫刻・彩色など江戸文化の華やかな面が表われている。
 国指定重要文化財 西明寺本堂?廚子
木堂の内陣中央に位置し中に十ー面千手観音を安置している。西明寺においては 最も古い室町時代初期の建造物である。純然たる唐様の建築で、板葺きの屋根の 反りや勾配は、特に 優雅に造られている。室町時代初期の遺構として貴重な厨子である。
 
西明寺
 国指定重要文化財 西明寺三重塔
この三重塔は天文7年(1539)頃の完成と考えられている。この塔の大きな特徴は屋根が 板屋根となっていることで塔としては、日本 唯一のものである。また彫刻等に室町時代の特徴を残している。
 
西明寺
 栃木県指定有形文化財(建造物) 西明寺鐘楼
この鐘楼は二間四方の宝形(ほうぎょう)造り茅葺で江戸中期の建立と推察される 装飾彫刻も少なく単純な構造であるが、この式のものは県内では他に類がなく 独特のものであり古式に倣って造営されたものと思われる。
 
西明寺
 栃木県指定有形文化財(彫刻)木造間魔大王及び両脇侍像3?
大きくあけた口から長く出た舌の様子からあたかも笑っている表情にみえるため 「笑い閻魔」と人々に親しまれている。閻魔像としては巨大さにおいて (像高2.5メートル)全国一を誇るものであろう。
栃木県教育委員会 益子町教育委員会
 
西明寺
 栃木県指定天然記念物こうやまき1本
樹高30メートル、目通周囲5.4メートル推定樹齢750年 こうやまきはスギ科の常緑高木 である。和歌山県の高野山で霊木として保護されていたことによりこの和名がある。 これは、 承元3年(1209)に植えられたものといわれ、北関東のこうやまきとしては、最大である。
 
西明寺
 栃木県指定史跡西明寺境?
本寺は、寺伝によると天平9年(737)行基の草創といわれ隆盛を極めたが、 以後戦乱などにより荒廃、再興をくり返し現在に至っている。坂東20番札所としての 名刺でもある。この境内 の歴史的価値は、ここに残されている幾多の文化遺産をみても明らかである。
 
西明寺
 弘法太子堂
大きめの像が弘法大師像である。